吉川 芳則(きっかわ よしのり)
概要
説明的文章領域を中心とした読むことの学習指導について、学習活動論や学習指導過程論の観点から研究しています。学習者が論理的思考や批判的思考、創造的思考等を働かせ、主体的に取り組む国語科授業を実現するためにはどのような要件が必要か、学校や教室の実情に即したアプローチを試みています。
研究キーワード
- 論理教育
- 論理的思考力
- 読むことの学習指導
- 説明的文章
- 文学的文章
- 批判的読み(クリティカル・リーディング)
- 学習活動
- 学習指導過程
- 教材開発
メッセージ
児童生徒が、ことばを学ぶこと、ことばで表現することの楽しさ、よろこびを実感できる授業を創造するために、ことばや授業のあり方の本質について、じっくりと学んでください。しっかりとサポート、応援をします。
研究事例
事例① 『説明的文章の学習活動と構成に関する研究』溪水社、2013年
博士論文の研究内容をまとめたもの。説明的文章の学習活動を開発するためのインデックス機能を果たす「説明的文章教材特性に応じた多様な学習活動を設定するための要素構造図」の提示と、それを改訂するための作業として、自身が行った実践群を再整理、再評価した。また他教科との関連を意図した説明的文章授業のあり方についても「要素構造図」との関連で論じた。
事例② 全国大学国語教育学会編『国語科教育における理論と実践の融合』東洋館出版、分担執筆、2018年
国語科教育における理論と実践の往還のはかり方として、説明的文章の批判的読みの授業づくりを例に論じた。「実践に機能する理論の活用―説明的文章の批判的読みの授業づくりを例に―」として執筆。理論の階層・段階化を推進すること、実践者は理論のカスタマイズ・主体的自己仕様化をはかることが重要である点を主張した。
事例③ 吉川芳則編著・明石市立朝霧小学校著『インタビュー・スピーチ・プレゼン・話し合いの力をつける!小学校国語科話すこと・聞くことの活動アイデア44』明治図書、2017年
兵庫県明石市立朝霧小学校との共同研究の成果。理論編を担当し、話すこと・聞くことの技能を高める国語科の授業づくりの要諦を、スピーチやプレゼンテーション等の言語活動ごとの技能(スキル)を育成する観点から論じるとともに、論理的思考力の質保障の点からの重要性についても指摘した。
その他
- 『論理的思考力を育てる!批判的読み(クリティカル・リーディング)の学習モデル―説明的文章の授業が深まる理論と方法―』明治図書、2021年
- 「教職大学院における新人小学校教員の国語科指導の実践的力量形成」『国語科教育』、全国大学国語教育学会、第71集、121 – 126、2012年
- 兵庫県学力向上実践推進委員会(兵庫県教育委員会主管)副委員長:2011年~