修了生の声

令和6年度修了 樋口綾香さん(大阪府公立小学校教諭)

私は、日々の実践をより深く理論的に捉えたいと考え、大学院への進学を決意しました。特に、子どもたちの思考を広げる国語の授業づくりに関心があり、そのためにはこれまで積み重ねられてきた研究や国語授業史を学ぶことが不可欠だと感じていました。フレックスクラスの魅力は、仕事をしながら学べる環境と、多様なバックグラウンドを持つ仲間との対話です。実践の現場で得た問いをすぐに理論的に整理し、翌日の授業で試す。この往還を繰り返すことで、国語授業が単なる技術ではなく、より本質的な学びの場となる実感を得ました。また、国語教育の歴史や研究の蓄積に触れることで、自分の実践がその流れの中にあることを強く意識するようになりました。この学びを経て、私は授業を「創る」ことの意味を再認識しました。ただ方法をなぞるのではなく、理論を踏まえながら自分の言葉で授業を構築する。これからも研究と実践をつなぎながら、子どもたちが言葉を通して世界を広げる授業づくりに力を注いでいきます。

 

令和5年度修了 鶴谷拓真さん(和歌山県立高校教諭)

教員という多忙な生活から少し距離を置き、自身の実践や研究としっかりと向き合いたいと考え、言語系教科マネジメントコースに入学しました。大学院での生活は、現場だけでは見えていないかったもの気づくことができる、発見と研鑽の毎日でした。同じ国語を専攻する院生でも他校種の現職教員の方やストレート生徒、留学生といった多様な方がおり、日々の交流の中で様々な視点から国語という学問を学ぶことができました。また、私自身、ストレート生の方と共同研究を行う機会があり、多くの刺激を受けることができました。他コースの方との交流の場も多く、国語だけでなく、教育というものを改めて考える2年間でした。入学当初の私は、実践からの視点でしか物事を考えることができず、研究という分野への適応に非常に苦労しました。しかし、国語科教育をはじめとし、言葉に関わる専門性をもった先生方の熱心なご指導により、研究の面白さを知り、全国規模の学会で発表する機会をいただくことができました。これからも理論と実践を大切にし、研鑽を重ねていきたいと考えています。  

 

令和4年度修了 七ツ谷祐太さん(兵庫県西宮市立小学校教諭)

教師になってからの8年間は、何か新しそうな実践を考え、取り組むことに重きをおいていました。しかし、いざ研究に取り組むと、新規性があり、明らかにする価値があることを見出し、自分なりの理論を構築することがいかに難しいかを実感しました。知れば知るほどわからないことが増え、自分が今どこにいるのか、前に進んでいるのかもわからない、ただ必死にもがき続けた2年間でした。さらに、これまで新しいと思っていたことの多くは、自分が生まれる前に既に語りつくされたもので、私は先人が積み上げてきたものをただ享受していただけだったことにも気づかされました。研究を通した、このような気づきは、これまでの実践をとらえ直し、研究の奥深さを実感させてくれました。これからは、また現場で実践に取り組む毎日にもどります。しかし、今後も研究を続けていきたいと思うことができているのは、大学院で探究することの楽しさを実感できたからでしょう。次は、目の前の子ども達にも、探究することの楽しさを感じてもらえるよう、日々の実践を行っていきたいと思います。  

 

令和3年度修了 田中育代さん(兵庫県立高校教諭)

高等学校の教員としてもう一度国語を学び直したいとの思いで、言語系教科マネジメントコースに入学しました。専門的な授業を通して得られた知見はどれも興味深く、自らの教職経験と結びつくことで相対化され、より深いものとなりました。入学当初は新たな環境に身を置くことに伴う不安もありましたが、丁寧に指導してくださる先生方、ともに学ぶ仲間の存在が、私の学びを後押ししてくれました。大学院での出会いに改めて感謝します。
私にとって、大学院生活は、ことばとじっくり向き合い、学びのあり方について考えを深めた貴重な時間です。教育において何を大切にしたいのか、自らの核となる部分を再認識できましたし、一つの問いと向き合い、掘り下げることで、知の森の奥深さを垣間見ることができました。子どもたちとともに知の森に分け入り、その喜びを分かち合えるような授業をつくるために、今後も学び続けていきたいと思います。  

 

令和2年度修了 脇本佳子さん(兵庫県立高校教諭)

学校教育研究科で学ばせていただいた二年間の経験は、リカレント教育として大変有意義であったと感じています。私には高校生と中学生の娘がいますが、育児による勉強不足が長くても、勤続経験でカバーできるつもりでいました。しかし、自分なりに努力しても、同じく精進するであろう若手の先生方に、ICTを活用した授業や教育行政に関する最新の知見など、とても追いつけないという当たり前の現実を目の当たりにし、自分自身を追い立てるように大学院の門をたたきました。 タイミングを見て周期的に教育を受け続けていく生涯学習の観点から見ても、的確なアドバイスをいただける先生方や、ともに学ぶ仲間を得たことで、自分一人では到達することが難しい専門的知識や、一連の現象をいかに考えるかという総合的観点を身に着けることができました。授業研究を続け、日々学び続けることは、今も生徒たちと同じ床に立ち、共に成長できる原動力となっています。