修了生の声

令和6年度修了 鳴戸宏太さん(ストレート学生・現在学習塾講師)

私にとって大学院での学びは、常に興味を刺激される大変充実したものでした。1年目は、現在の英語教育の在り方を理論と実践の両面から探究し、多くの疑問を抱きながら、その解決策を授業での活動を通して模索してきました。どの授業においても、私の探究テーマである「英語が苦手な生徒への支援」を中心に、理論的にどのような支援が望ましいのかを考えるよう努めました。

大学院では、現場で活躍されている現職の先生方から意見を伺う機会があり、理論だけでは解決できない課題を知ることで、さらに深く考える視点を得ることができました。オールイングリッシュの授業では、ドイツ人の友人と出会い、互いの教育観やその違いについて議論する中で、自国の教育の課題を新たに見出すことができました。この出会いは、私にとって初めての外国人の友人を得るきっかけともなり、一生の財産になりました。

2年目からは、入学当初から関心を持っていたクイズアプリKahoot!の学習効果について研究を進め、中学校での実習を通して納得のいく成果を得ることができました。1年目の学びや、実習校の指導教員の先生との意見交換によって新たな視点が生まれ、多角的に物事を捉え、分析する力を培うことができたと感じています。さらに、大学院修了後にはゼミ指導教員の先生のご支援をいただき、研究成果を論文として投稿することに挑戦し、掲載していただけることになりました。

中学3年生を対象としたKahoot!を用いた英語の語彙・表現の学習効果
https://cir.nii.ac.jp/crid/1520586179678188928

大学院での学びを集大成として一つの形に残せたことを大変嬉しく思うとともに、この過程を支えてくださった多くの方々に心から感謝しています。

 

令和2年度修了 山本絵理子さん(現職学生・小学校教員)

現職で働いているとアウトプットの機会が多く,自分で学びを深めたり,興味があることについて時間をかけてインプットしたりすることが難しいと感じていました。そこで,英語教育の理論を知り,実践と結びつける勉強がしたいと思い大学院を希望しました。主に専門では英語教育についての文献を読んで知識を深め,特にコミュニケーション活動に興味をもって学びました。専門的な内容を英語で読むことは大変でしたが,英語科の先生方に丁寧に教えて頂き,教育にかかわる最新の情報について知り,現場に生かす示唆を多く得ることができました。また,学ぶ意欲の高い仲間に出会えたことも,大学院で得た宝だと感じています。同期とともに,グループラボで文献を読み込んだり,模擬授業を見合ったりと,共に学ぶ楽しさを味わうことができたことは大変幸せでした。

「なぜその活動をするのか」と立ち止まり,理論を学び実践することで,自信をもって授業に取り組むことができると思います。この大学院で得た貴重な時間と知識を基に,今後も授業研究に取り組み,児童の確かな学びに貢献したいと思います。

 

令和2年度修了 加藤正洋さん(ストレート学生・現在高等学校教員)

私は、言語系教科マネジメントコースでの2年間の学びの中で、目の前の事象を多角的・多面的に観るということの重要性を再認識することができました。

英語コースでは、言語学・教育学など、外国語科教員にとって必要な知識、技能を幅広く身につけることができました。理論に裏付けられた指導法や教科に関する知識について深く学ぶことで、学部生の頃には気付くことができなかった、言語としての英語の奥深さに気付き、そのおもしろさを限られた授業時間の中で効果的に子どもたちに伝える方法について考えるようになりました。また、最新の外国語教育や言語学に関する著作から新たな知見に触れる機会も多くあり、刺激を与えてくれました。

さらに、自分の研究を進める際には、専門家の視点から助言を与えてくださったり、時には一緒に立ち止まって考えてくださる先生方の指導により、異なるアプローチから粘り強く課題を解決しようとする姿勢が身につきました。

そして、大学院での仲間や先生方との出会いは教員として働く現在の私の原動力になっています。